掲載する数値は、国土交通省など公的機関が公表するデータに出所を明記しています。 編集方針
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マンション防水工事の耐用年数と周期の目安

マンション防水工事の耐用年数と周期の目安

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「防水工事は何年もつか」という質問には、材料の耐用年数と、実際の工事周期という2つの異なるデータがあります。ここでは実態調査から確認できる周期のデータを示します。

「防水工事は何年もつか」という問いには、性質の異なる2つのデータがあります。材料の耐用年数と、実際の工事周期は別のデータです。ここでは実態調査から確認できる周期のデータを示します。

結論: 「耐用年数」表示と「実際の工事周期」は別のデータ

  • 耐用年数: 材料メーカーが試験等にもとづいて公表する、材料そのものの性能に関する数値。本メディアが収集した公的データには含まれていません
  • 修繕周期: 実際にどのくらいの間隔で大規模修繕が行われているかという、実態調査による統計。国土交通省の調査から確認できます

この記事で示すのは後者です。前者(メーカー公表の耐用年数)が必要な場合は、個別製品の資料を直接確認してください。

実態調査に見る大規模修繕の周期(回数別)

国土交通省「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」(令和3年度・n=818)では、大規模修繕の実施回数別に、直近の修繕からの周期が集計されています。

大規模修繕の周期(回数別・中央値)
04812161回目14年2回目13年3回目13年4回目以上13年全体14年

出典国土交通省「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」(令和3年度・n=818)(修繕周期の四分位表(中央値)を加工して作成)

回数n下位25%中央値上位25%12〜15年の割合
1回目51112年14年15年63.4%
2回目16912年13年15年63.3%
3回目5612年13年14.3年66.1%
4回目以上811.8年13年14年62.5%
全体64812年14年15年68.5%

出典国土交通省「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」(令和3年度)国土交通省公表データを加工して作成

回答全体の68.5%が12〜15年の範囲に収まっており、12〜15年が実施間隔のひとつの目安になることがわかります。ただし4回目以上はn=8と標本数が少なく、参考程度に見る必要があります。

築年数から見た「初回修繕までの期間」

同じ調査では、修繕を実施した時点の築年数も集計されています。

修繕実施時の築年数(回数別・中央値)
09182736451回目15年2回目28年3回目以上40年

出典国土交通省「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」(令和3年度・n=818)(築年数の四分位表(中央値)を加工して作成)

1回目修繕の築年数中央値は15年(下位25%が14年、上位25%が18年)です。2回目は28年前後、3回目以上は40年前後が中央値になっています。周期の中央値(13〜14年)を単純に積み上げた場合より、2回目・3回目の築年数が長めに出ているのは、初回修繕の実施時期が個々の建物でばらつくためと考えられます。

メーカーが示す「耐用年数」表示との違い

耐用年数の具体的な数値は掲載していません

防水材料メーカーは、製品ごとに耐用年数の目安を公表していることがあります。本メディアが収集した公的データの範囲にはこの数値が含まれていないため、この記事では掲載していません。個別製品の耐用年数は、メーカーの公表資料または見積もり時に業者へ直接確認してください。

周期の目安をどう使うか

上記の周期データは、長期修繕計画に記載された次回修繕時期の妥当性を確認する材料になります。長期修繕計画上の周期が、実態調査の分布から大きく外れている場合(極端に短い、または長い)は、その根拠を確認しておくと総会で説明しやすくなります。

具体的には、次の手順で突き合わせます。

  1. 長期修繕計画に記載された「次回大規模修繕」の予定年を確認する
  2. 前回修繕からの年数を数え、12〜15年の範囲に収まっているかを確認する
  3. 範囲から外れている場合、計画作成時にどのような根拠(劣化診断の結果、資金計画上の都合等)で周期が設定されたのかを、管理会社または設計監理者に確認する
  4. 確認した内容を、総会説明資料に一文で記録しておく

この手順自体は、どの立場(1回目・2回目・3回目以上)の建物でも共通です。周期が短い・長いことの良し悪しを、この記事では判定しません。あくまで実態調査の分布と比べたときに、説明の根拠になる資料があるかどうかを確認するための手順です。

工事金額のデータとあわせて見る

この記事で扱った周期・築年数のほかに、同じ実態調査では回数別の工事金額(四分位)も集計されています。工事金額のデータは別記事で扱っているため、周期の確認とあわせて参照すると、次回修繕の予算感と時期の両方を検討する材料がそろいます。

よくある質問

防水工事の耐用年数は何年ですか。

材料メーカーが公表する耐用年数の数値は、本メディアが収集した公的データの範囲には含まれていません。この記事では、実態調査から確認できる「実際の工事周期」のデータを示しています。個別製品の耐用年数はメーカーの公表資料を直接確認してください。

大規模修繕は何年ごとに行われていますか。

国土交通省の実態調査(令和3年度)では、修繕周期の中央値は1回目14年、2回目13年、3回目13年、全体では14年でした。回答の6割以上が12〜15年の範囲に集中しています。

初めての大規模修繕は築何年で行われることが多いですか。

同調査では、1回目修繕時の築年数の中央値は15年(下位25%が14年、上位25%が18年)でした。2回目は築28年前後、3回目以上は築40年前後が中央値です。

関連する記事

この記事で解決しないこと

  • 防水材料メーカーが公表する耐用年数の具体的な数値は、本メディアが収集した公的データの範囲に含まれておらず、この記事では扱っていません
  • 修繕周期が短い・長いことの良し悪し(適切かどうか)の判定は行いません。実態調査の分布との比較材料として提示するにとどめます
  • 「4回目以上」の周期データはn=8と標本数が少なく、参考値にとどまります

参照した資料

一次資料 国土交通省「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」(令和3年度)

この記事のトピック 費用データ耐用年数周期

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